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by ballpointpen
| 2026-02-01 21:53
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by ballpointpen
| 2026-01-22 23:22
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潮来の伊太郎 ちょっと見なれば
薄情そうな渡り鳥
それでいいのさ あの移り気な
風の吹くまま 西東
なのにヨー なぜに眼に浮く潮来笠
田笠の紅緒が ちらつくようぢゃ
振り分け荷物も 重かろに
わけはきくなと 笑って見せる
粋な単衣の 腕まくり
なのにヨー 後ろ髪引く潮来笠
旅風夜風で いまさら知った
女の胸の 底の底
ここは関宿 大利根川へ
人にかくして 流す花
だってヨー あの娘川下潮来笠
人とのつながりを持たない薄情なはずの旅がらすの伊太郎
ひとところに留まらず気の向くままに旅を続ける渡世だが
田植えをする娘の被った赤い緒がしきりと気になる
この地を離れがたく思う気持ちに思わず
潮来に留まりたいという思いに駆られてしまう。
なぜ今になって急にそんな思いを。
自らに尋ねてみてもはっきりと答える気になれず
ひとり自嘲気味に笑ってしまうだけ。
夜風に吹かれて娘に思いを伝えてみるが
伊太郎はあっさりと振られてしまう。
赤い緒の田笠の似合う清楚で純朴そうに見えた娘に
あたしは器量に惚れて嫁にしてくれるひとがいくらもいる、
あんたのようなしがない旅がらすに沿うつもりはない、と言われて。
潮来を逃れて関宿まで利根川を遡上して
娘に渡そうとした花を思いとともに利根川に捨てる。
所詮清らかに見える少女も運命を任せるのは
お大尽ということか、と
旅に生きる身に、川風が沁みる。
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by ballpointpen
| 2025-12-21 13:51
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